こんにちは、AIチームの杉山です。
先日、サイバーエージェントの社内カンファレンスであるAItech Developer Conference2019(以降ADC)が開催され、私たちAI Shiftからも3名発表しましたので、その様子を報告したいと思います。
ADCとは
ADCはサイバーエージェント「AI事業本部」に所属する約250名のエンジニアが、「各開発チームの導入技術を知る機会の創出」と「エンジニア同士の横の繋がりの強化」を目的として、2015年に開始したAI事業本部の社内技術カンファレンスです。
これまでは、「Adtech Developer Conference」でしたが、2019年9月にアドテク本部からAI事業本部に変わったことにより、本年より「AItech Developer Conference」としてバージョンアップをいたしました。
また、今年度の実行委員長が開催報告の記事を書いていますので、よければそちらもご覧ください。https://qiita.com/hirokikonishi/items/5d384ad5bd40c35e8a87
発表内容
AI組み分け帽子
AIチームの戸田は、Google Colaboratoryを用いて聴講者も手を動かしながら参加できるAI組み分け帽子のハンズオンを行いました。AI組み分け帽子とはハリーポッターの組み分け帽子を題材に、各寮に属するキャラクターの顔画像を学習することで、自分の顔がどの寮に属するかを予測する、といったテーマのハンズオンです。当日はハンズオンだけでなく学習済みのモデルがLINE botとして提供され、いろんな人たちのtimesに組み分け結果が貼られるなど非常に賑わっておりました。
チャットボット運用における自然言語処理の活用
同じくAIチームの友松からはAI Shiftが運営するチャットボットサービスであるAIメッセンジャーにおける運用時の自然言語処理活用について発表を行いました。
チャットボットのサービスはAIの精度だけでなく運用面が非常に重要であること、その運用面を支える自然言語処理の技術として我々AIチームがどのような取り組みをしているかについて報告しました。詳細な内容については、YANS2019, 第十回対話システムシンポジウムで発表しておりますのでそちらをご確認ください。
AI勉強会を1年間運営してみての知見とチームの変化
最後に私からはAI Shiftで1年間行ってきたAI勉強会について、この取り組みをAI ShiftだけでなくAI事業本部全体に広げていきたいと考えています!というポエムをお話ししました。
具体的には、
- 参加者のモチベーション設計
- そのためのコンテンツ選択
- 勉強会に参加したことによるAIに関する知識・意識についてのアンケート結果の共有
- 運営側のメリット
についてお話ししました。AI ShiftからAI事業本部全体を盛り上げていきたいと考えていますので、是非気軽にお声がけください。(^-^)
招待講演
本会の後半では、小橋昭文様(CADDi株式会社)、大澤正彦様(慶應義塾大学)をお招きしてそれぞれ講演していただきました。
小橋様の発表では、私は自分の発表と被っており小橋様の講演には参加できなかったのですが、機械学習導入に際する苦労話や、ユニークな CAD 解析などについてお話しされたとのことで、slackチャンネルの盛り上がりは一番だったように思います。
大澤樣からは「ドラえもんとHAI」というタイトルでHAI(Human-Agent Intaraction)についてデモを交えながらわかりやすく講演していただきました。
プレゼンに色々な仕掛けが仕込まれていたり、聴衆とコミュニケーションを取りながら進めていくスタイルは、発表内容もさることながらさすがHAIを究められている方だなと感服しました。
特に大澤様は懇親会にも参加していただき、私を含め多くの弊社エンジニアと議論の場を設けてくださいました。
私個人としては、先日対話システムシンポジウムに参加してからのHCI/HAI分野への熱が冷めやらぬ中でしたので、前のめりで色々と質問させていただき非常に有意義な時間を過ごすことができました。
終わりに
このように、サイバーエージェントでは部署をまたいで知識の共有や取り組みの展開を行っております。
こうした環境でエンジニアは皆切磋琢磨しながら日々研鑽を積んでいき、それをプロダクトに反映しています。
私の所属するAI ShiftはサイバーエージェントのAI事業本部に属する子会社に当たりますが、こういった場があることで隣の部署が何をしているのかや、どんな雰囲気なのかを知ることができています。
企画・運営してくださったみなさま、本当にありがとうございました。
今週始まったばかりのAI Shiftテックブログですが、今年の投稿は以上になります。来年も年始から自然言語処理技術の話題を中心に投稿していきますので、よろしくお願いいたします。それでは、良いお年を。