はじめまして、PMMとして開発チームに所属する高野です!
こちらの記事は、AI Shift Advent Calendar 6日目の記事になります。
開発チームの非エンジニアとしては初の執筆になります。
本ブログでは、これまで技術の部分触れることが多かったですが、
本日は、当社における「PMM」についてお話ししていきたいと思います。
はじめに
私は、入社当初はセールスチームに所属しており、B2Bプロダクトの新規営業をしていました。
その後、新規事業の立ち上げに参画しプロダクト開発を学び、今年の4月より、プロダクトマネージャー (PdM) として開発チームにジョインしました。
キャリアチェンジ後、当社には同様の役職の方がいなかったため、
親会社であるサイバーエージェントグループの様々な部署のPdMに話しを聞きにいきました。
そこで見えてきたことは、次の3点です。
① 組織によりPdMとしての在り方が異なっているということ
② 本や同職の方から学ぶことも多いが、①の点があるため、まずは自分の組織におけるPdMが何かを学ぶこと
③ 実際にPdMとして働き、本を読んだり再度同職の方と話すことで、ブラッシュアップしていくこと
上記をふまえ、4月よりPdMとして開発チームにジョインしましたが、
実際に①の通り、お手本はないため、当社におけるPdMの在り方に正解はないことに気付きました。また、③も実際に経験した結果、自分の組織を思い浮かべながら学ぶことができるため、非常に有効的であると思いました。
(実際にマーティ・ケーガンのINSPIREDからも、基本的な部分やマインドの面で学ぶことがとても多かったですが、組織体制は異なるので、いいとこ取りをしていこうと感じました。)
そして、①の通り、現在の当社におけるベストな形を開発責任者と相談し、PMMとして役職を変更することにいたしました。
(当社ではPMMという立場はなかったため、作り出すことにしました)
PdM?PMM?
そもそも、PMMとはプロダクトマーケティングマネージャー (Product Marketing Manager) といい、「どのようなプロダクトが売れるのか」、「どのように売っていくのか」など、セールスチームやカスタマーサクセスメンバーと主に対話をし、市場におけるプロダクト成長に責任を持つ立場であると解釈しています。(※1,2,3)
一方で、PdMは、「プロダクトをどのようにつくっていくか」、「どのようなデザイン」にするかなど、技術的な部分をメインにエンジニアと対話し、プロダクト開発を進めていくことに責任を持つ立場であると思います。(※1,2,3)
従来の開発組織では、PdMがPMMの業務も担うケースが多く、昨今の日本企業はこのケースが大半を占めていると思います。しかし、この組織体制の場合、次のような問題が私の場合はありました。
・1つずつのタスクに関して技術的知見が足りず、深堀りしきれていない
・技術観点で、詳細な開発方法がわからず開発工数の算出などは開発責任者に依頼しており、社内のコミュニケーションが遅くなる
上記の体制からPMMを確立することで、問題点の解消や「マーケティング」も含めた責任者を明確にすることにいたしました。(※1,2,3)
まだ、正解を模索している段階ではありますが、まずはこの体制でベストな状態を作り出し続けていきたいと思います。
実際に何をやっているの?
【プロダクト開発のロードマップ策定/開発優先順位付け】
当社の場合、主に次の3つの観点でプロダクト開発があるため、開発の優先順位付が必要となる瞬間が多くあります。
1: 既存のお客様からのご要望やメンバーの意見に応じた開発
2: 新しいお客様の個社開発
3: 市場でのポジショニングを考えた自社プロダクト成長を求める開発
1: 既存のお客様からのご要望やメンバーの意見に応じた開発
実際にご利用いただいているお客様からの声は非常に重要です。
活用方法が異なるため、様々な観点からご要望をいただきます。
「本当に使われる機能なのか/より良い方法はないのか」を議論しながら、開発の意思決定をしていきます。
また、社内のメンバー全員が「より良いプロダクト」を自分毎化して考えることが非常に重要であると、直近感じます。
1番プロダクトについて考えているべきメンバーは私ですが、メンバーの意見を引き出す場面もこれからもっと作っていきたいと考えています。
2: 新しいお客様の個社開発
当社では「自動化範囲を最大化できるよう、お客様に合わせたご提案」を行うため、お客様の顧客管理ツールや予約システムなどとAPI連携するケースがあります。
要件定義の整理やテストなどを行います。
3: 市場でのポジショニングを考えた自社プロダクト成長を求める開発
市場における自社のポジションを競合情報のリサーチと並行して考えます。
「同質化、ではなく、差別化」ができるプロダクトの機能は何かを考え、事業が次のフェーズに上がれるよう模索し続けます。
また、サイバーエージェントグループであることも非常に大きな強みになるため、グループ会社とのシナジー効果も考慮していきます。
これらの1,2のように突発的に生じる開発要件は、開発責任者と相談し、リリーススケジュールたメンバーアサインの調整を行います。
また、限られたリソースの中で、「必ずやりきるロードマップ」は達成できるように調整した上で、そのほかの開発の優先順位付を行っています。
【「売れる」プロダクトづくりだけでなく「売る」ための手法を考え実行】
「今の市場では何を求められていて、何を訴求するべきなのか」を考え続け、主に下記のようなマーケティング施策を進めていきます。
・導入事例や新機能のプレスリリース
・サービスサイトの更新
・ホワイトペーパーの作成
・オンライン/オフラインイベントへの出展 など
これらは、セールスチームと連携し、より多くの商談を獲得できるよう進めております。
最後に、当社におけるPMMを務めていくにあたり
図2のような組織体制に変更しましたが、一般的なPMMの立ち位置とはまた異なる部分があると思っています。
当社の場合、ビジネスサイドには事業責任者がいるため、私にとって最も対話をすべき社内の重要ステークホルダーはPdMの他、事業責任者も含まれます。
このように、世間一般的な役割や組織体制とは異なるかもしれませんが、当社は「ベンチャー気質」が根強く、会社も自分も変化を恐れず、「その時の最適な方法」へ次々に挑戦していく文化があるため、今後も組織に合わせて自分の立場の見直し、働き方の見直し、を定期的に行うべきであると本ブログを執筆していて感じました。
またこのような、PdM, PMMなどのプロダクト開発に関わる重要なビジネスメンバーのお話もブログにてお伝えできればと思います。
明日は、AIチームの杉山さんのブログとなります!
参考
これまで参考にさせていただいた記事や動画を紹介させていただきます。
PMMがどのような役職になるのか、どのように他部署と連携しているのか、下記を参考にさせていただきました。
※1: https://coralcap.co/2020/10/product-marketing-manager/
※2: https://note.com/shift_tech/n/n6fb7f9214ee6
※3: https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=IUhjA4m2mlc